MBA取得を狙う君たちへ

実際に受験準備を始めるとすぐに気付きますが、MBA受験は驚くほど予備校やネットで入手した理想的な計画通りには進みません。MBA受験で苦労し合格した私だから伝えられる、志望校合格のための秘訣(何をやればいいのか?何はやらなくていいのか?)をご紹介します!

MBA取得の価値〜 ①:経営理論(論理思考)の限界が分かること

MBA取得の価値〜 ①:経営理論(論理思考)の限界が分かること

良く言われていますが、確かに

MBAで学ぶような経営理論だけでは組織経営は出来ません

私自身、実際に2年間かけてMBAのコースを終え、その後に経営企画のポストも経験しましたが、経営幹部達が時に理論を超えた意思決定をして結果を生み出している姿を何度も目にしました。

ただし、こういう状況を踏まえて

「MBAで学ぶ経営理論は結局役に立たない」と結論づける人達には賛同出来ません

 

なぜならば、

経営理論には限界があるものの、そこを十分に理解した上で限界までは経営理論を駆使した方がよい

というのが本質だと思うからです。

 

例えば、建築学を学んだだけで世界で高い評価を受ける構造物を作ることは出来ませんが、建築学を学ばずに構造物を設計出来る人もまたいません。

architect

 

航空力学を学べば、最新の飛行機が簡単に設計出来るわけではありませんが、航空力学の知識をもたない人が設計した航空機は、いつの日にか重大な問題を起こす可能性が高いはずです。

airplane design

 

経営理論もこれと同じです。

 

 

 

そもそも科学(science)によるアプローチを取る学問に共通していることは、

過去(歴史)から学び、将来に活かすこと

すなわち、個別の事象を抽象化/一般化することでsimpleな法則に落とし込むことですが、

science lecture

 

経営学という分野であれば、他の組織が過去に経験した類似の問題に対して

毎回 毎回 労力を使って1から分析するリソースを節約しつつ、スピーディーな意思決定を可能にする

ことが最大の目的といえます。

 
 

 

つまり

経営理論だけで経営をすることは難しい(経営理論には限界がある)ものの

チームメンバーに、本来手を抜くべき無駄な仕事を割り当ててしまい、その結果として

本当に集中すべき仕事にリソースをかけられない状況にしてはいけない(限界までは経営理論を駆使した方がいい

ということです。

 

 

 

よく、昔の経営者を引き合いに出して

あの人達は経営理論を学ばなくても立派な経営者だった(経営理論を学ばなくたって経営の神様になれる!)

という人がよくいますが、

彼らが活躍した頃と今では時代が違います

 

当時は、競合組織もまた経営理論を使いこなしていなかったので、今よりずっと戦いやすかったはずですが、現代は競合も経営理論で武装しています。

彼らが次にどんな手をうってくるのかを、経験則と勘だけで予測する組織には(短期的にはそれでも戦えますが)中長期的な成長はありえません

no plan

 

 

 

 

また、Steve Jobs (Apple, former CEO)、Mark Zuckerberg (Facebook, the founder)、孫正義 (Softbank, CEO)といった伝説の経営者達が

MBAを持っていない(経営理論を体系的に学んではいない)ことから、

経営理論を知らなくても一流の経営が出来る

と主張する人達がいますが、大きく間違っています。

 

伝説の経営者達であっても、ある程度の段階になってからは、彼らの部下(brains)の中にMBAホルダを採用しているからです。

leader with powerful members

 

つまり、彼らは 部下に経営理論に基づいた提案をさせて、最後は自分で判断している(結局、経営理論をしっかりと駆使した上で、それを超える意思決定をしている)のです。

 

伝説の経営者達のように経営理論を熟知した部下に囲まれて、その部下達を引きつけられるカリスマ性を持たれている方は、必ずしも自分自身で経営理論を学ぶ必要はありませんが、そうでない方にはやはり必要な知識だと思います。

 

 

 

MBAを取得することで手に入ることは、経営理論を浅く広く(特定の分野については深く)学んだ上で更に経営理論の限界を知ることが出来ることです。

 

 

受け身の姿勢でMBA生活を送らなければ、確実に

「なんだ、結局こっから先は経営学では答えがでていないんだ」という状況に遭遇します。

※office hourに教授のところに質問に行くようになると、更にその精度があがります

 

 

正直なところ、経営理論を広く浅く学ぶのであれば書店のMBAシリーズを読むだけで、ある程度身に付きます。

ただ書籍に載っているケース・解説は、説明したいフレームワークがジャストミートするものに限られています。(そうれなければフレームワークの説明にならないですし、何より本が売れません(^_^;))

 

このMBAで学ぶ各種フレームワークを例にとると、

そのフレームワークが持つ欠点・使う時の注意点にこそ本当は価値があるのですが、これを書籍で学習する/伝えるのはほぼ不可能です。

 

自分自身やクラスメートが間違ったフレームワークの使い方をするのを体験して、どこで間違った使い方をしてしまったのかを(=正しい使い方を)学んでいくのがMBAの授業です。

 

 

すなわち、同じフレームワーク群を使ってるのに、結論がみんなバラバラ、
「はて一体どれが正しいんだろう?そもそも正解なんてあるのか?」
という経験を何度も積むことで、

表面的なものの裏にあるもの(=理論の限界)に気付き、その対処方法を学ぶことが出来るのです。

decision is tough

 

 

 

 この理論の限界を見極められることが、書籍や動画を通して経営理論を学ぶことと、MBAの授業を通して学ぶこととの一番の違いです。

 

 

(限界を知った上で)使える理論は限界まで使い倒し、その上で理論を超えた判断を加えることで意思決定のスピードと質(正解率)を上げること、これがMBAホルダが身につけている本質的な価値です。
次回は、私自身が優秀な経営者達をみて気付いた
MBA取得の価値〜 ②:組織経営に必要な分析ポイントの一覧が掴めること
について解説します。

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